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鹿島・鈴木優磨のプロ意識。
いいプレーのため、私生活で幸運を集める (2ページ目)

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko 井坂英樹●写真 photo by Isaka Hideki

――プロの壁にぶち当たったということですね。

「でも、(トップチームの)試合に絡んでいなかったので、U-22選抜チームで、J3の試合に使ってもらえたんです(9試合3得点)。だから、J3のチームへレンタルで出て、そこで試合に出られるじゃないかと思ったりしていましたね」

――2015年夏に監督交代があり、石井正忠さんが監督に就任し、状況が変わりました。

「監督が代わるので、変化があるのかと期待したんですけど、練習2日目の紅白戦では、今まで通り外れていたので、何も変わらないのかって。でも、そのとき、途中出場して結構いいプレーができたんです。そうしたら、週末のリーグ戦でベンチ入りすることになったんです」

――そして、途中出場でのゴール。

「なんか、よくわからないですけど、試合に出たら点を取れるというイメージはずっと持っていたんです。根拠のない自信だけは、なぜかあったんですよ」

――そこからは先発やベンチなど、試合に出られる立場になりましたね。

「紅白戦のメンバーになったら、ベンチに入りたい。ベンチに入ったら、試合に出たい、先発で出たい......というふうにギラギラとしたやる気が満ち溢れてきて。段階を踏みながら欲が芽生えてきたんです。石井さんがいなかったら、今の僕はいなかったと思います」

――今、段階を踏んでと話しましたが、いきなり大きな夢や目標は抱かない人ですか?

「意外かもしれないですけど、そうですね」

――代表とか海外でのプレーとかを夢に掲げる10代の選手は少なくないと思いますが......。

「僕はそういうことを考えるタイプじゃないですね。目の前のこと、足元を見て、進んでいくというタイプですね」

――大きな目標から逆算するタイプではない?

「ないです。逆算はしない。先を考え過ぎたらいいプレーはできないですね。今、今、今というタイプですね。頭が悪いからか、逆算ができないんですよ(笑)」

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