「中島翔哉の落選は驚いた」。
福田正博が西野ジャパンの27人を検証 (3ページ目)
一方のDF陣とGKは、Jリーグ中断前の試合で負傷したGKの中村航輔は状態を見ながらだろうが、このメンバーでほぼ当確と言っていいだろう。守備の連係は一朝一夕で築けるものではないし、これまで培ったものを壊して新たに作り直す時間もないため妥当な判断といえる。
CBの軸は吉田麻也で、その相棒が槙野智章か昌子源。バックアッパーが植田になる。西野監督がCBに何を求めるかで、槙野と昌子の優先順位は変わる。ハリルホジッチ前監督は前へ出ていく強さをCBに求め、それに秀でた槙野を買っていた。だが、西野監督が安定感を求めた場合は槙野のよさが生きないため、昌子がファーストチョイスになる可能性がある。
ただ、昨シーズンから現在までのJリーグでのプレーを見ていると、昌子の調子はいいとは言えない。2017年末のクラブワールドカップで、レアル・マドリードのクリスティアーノ・ロナウドを止めた時のパフォーマンスには程遠い。自分のできないことまでやろうとして、空回りしているように見える。今の状態を考えれば、CBには槙野が入るのではないか。
いずれにしろ、CBができる選手は4人必要だ。3人の登録で2人がケガをしたら窮地に陥る。槙野にSBを兼ねさせ、SBのメンバーを3人にしてDFを7人にする手もあるが、CBの人数はよほど前線で特別な事情がない限りは変えるべきではない。
SBは右が酒井宏樹、左が長友佑都。右SB、CB、ボランチ起用の可能性も考えて遠藤航、左右SBのバックアッパーとして酒井高徳を選んでいる。遠藤は、浦和では主に3バックのセンターでプレーしているため、ユーティリティな存在としてフォーメーション変更時のオプションになる。
といったように、FW、GK、DFは本番に向けた形が見えやすいが、中盤のメンバー構成は頭を悩ませるところだ。
(後編に続く)
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