大岩剛監督が語るアントラーズの哲学。「当然、元日まで勝つつもり」 (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

―― 大岩監督が指揮してから、続けて同じメンバーで戦う試合がほとんど見受けられないですよね。出場選手を選ぶ際に選考基準みたいなものはあるんですか?

大岩 その選手の調子もあれば、その選手と他の選手との相性もありますからね。当然、対戦相手もありますし、簡単に言えば、総合的に判断しています。

―― そう答えると思っていました(笑)。というのも、選手たちから「大岩監督はよく見ている」「見られている」という話を聞くので。

大岩 選手たちにも「よく見ているよ」ということは、ミーティングでも言っています。それも僕だけじゃない。コーチのヤナ(柳沢敦)もハネ(羽田憲司)も見ているし、それこそメディカルスタッフもグラウンドにはいて、彼らも見ているわけです。選手を抜擢する大前提には競争があるということ。これは監督に就任したとき、選手たちにも言いました。もう1回、競争だよと。誰であろうとポジション争いはしていくよと。まあ、選手たちをあおる意味もあったんですけどね(笑)。

 固定したメンバーで戦えば、レギュラーと控えの温度差であり、距離感がいろいろなところに出てきてしまいますよね。当たり前ですが、その差がなければないほど強いチームになるわけです。たとえば、紅白戦でサブ組がレギュラー組に勝利してしまう、圧倒してしまう。過去に鹿島が強かったときは、実際にそういう雰囲気がありました。でも、それは作ろうとしてできるものではなく、自然と湧き出てくる一体感なんです。

2 / 7

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る