優勝争いを演じるセレッソなのに、ユン監督は激怒、山口蛍は危機感

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 セレッソ大阪の選手たちの足取りが重い。

 J1第21節(8月9日)、清水エスパルス戦で早々に2点のリードを奪いながら、後半に3失点。まさかの逆転負けを喫してしまったのだ。

 第19節(7月29日)、ガンバ大阪戦で逆転負け(1-3)。続く第20節(8月5日)のコンサドーレ札幌戦では3-1と勝利したものの、どこか気が緩んだ試合内容に、ユン・ジョンファン監督は選手たちに苦言を呈していた。

 そうして迎えた、この清水戦である。

「前後半で別のチームになってしまった」

 手痛い敗戦を受けて、ユン・ジョンファン監督は力なくそう述べた。

 第22節を終了した時点で、順位は2位(勝ち点44)を保っているが、今のセレッソには5月中旬から7月半ばまで9試合負けなし(8勝1分け)だった頃の勢いはなく、やや不安定な戦いが続いている。

 いったい、セレッソに何が起きているのだろうか。

「自滅みたいな感じで、もったいなかった」

 清水戦後、ここまでリーグ戦全試合フル出場を果たしているMF山口蛍は、悔しさを露(あら)わにしてそう言った。

清水戦で逆転負けを喫し、肩を落とす山口蛍清水戦で逆転負けを喫し、肩を落とす山口蛍 ガンバ戦からここまで、リーグ戦は1勝2敗。「大阪ダービー」のショッキングな逆転負けが尾を引いているのだろうか。山口はこう語った。

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