注目のポドルスキはスタッフも面白い。専属通訳の破天荒なサッカー人生 (5ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko 原悦生●写真 photo by Hara Etsuo

「このとき『ドイツやばいな』と思いました。こういうシステムがあるから、ブンデスリーガもドイツサッカーも盤石なんだな、と。さらにドイツの魅力に取り憑かれました。考えてみると、それまでいたアーヘンは3部なのに、それでもホームでは1万5000人とか2万人が入る。バイエルンと練習試合をすれば3万人も入る。勝利給も悪くない。ビジネスとしてスタジアムの使い方も魅力的だなと思いました」

 約15年間にわたる選手生活を振り返って、村上氏は次のように語る。

「僕は子供の頃からテレビですごくサッカーを見てきて、結局のところ強いチームが好きなタイプなんだと気づきました。そしてそれぞれの国に行ったとき、その国のサッカーが旬のときだったんです。ブラジルも、南アも、ドイツもそう。そういう意味で運がいい以外の何ものでもないんです。今回のポルディの話も意図したわけではないですし」

 村上氏にとって現役生活最後の所属クラブとなったドイツ5部のヒラルベルクハイムと、今回通訳を務めるポドルスキとの間には、不思議な縁もあった。

「僕がいた最後のチームが使っていたスタジアムは、ルーカスが資金を出して作ったルーカス・ポドルスキ・スポーツパークというスタジアムなんですよ! 彼の実家も近くて、その側を通ったときに『お前、ここでプレーしていたんだって?』と言われて。もう笑っちゃうような縁ですよね」

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