枠があっても「外国人FWはいらない」
というジュビロ名波監督の思惑 (5ページ目)
――ピッチ内の感覚を優先したわけですね。
「別に監督としての仕事を放棄するわけではないけれど、ピッチの中の選手たちが気持ちよくやれる状況を作ることが一番大事だと思っているので。自分が現役のときも、ピッチ内の判断でやり方を変えることはしょっちゅうあったし、実際、今もそれがうまくいって結果も出ているわけですからね。
それに、チーム全体で意思を共有してやった結果であれば、成功か失敗かは大きな問題ではない。成功体験として残るか、失敗体験として残るかはわかりませんが、どっちに転んだとしても、ピッチの中で責任を持ってやったのであれば、その体験によってさらにチーム力はついてくると思うし、もう一段レベルアップすることにつながると思います」
――ジュビロはまだ外国人選手の枠が空いています。例えば、外国人FWがほしい、というような希望はありませんか。
「強化部がどう考えているかはともかく、現場としてはいらないと思っています」
チームの得点源として活躍している川又堅碁。右はムサエフ――必要ない、と。
「外国人FWを獲らないということは、川又に対する『お前が年間を通して出続けなければいけないんだぞ』『そういう覚悟を持って、練習から常に全力でやれよ』という無言のメッセージでもあります。川又は、23ゴール取った2013年以外、J1では1シーズン出続けたことがありません。でも、まだ27歳ですからね。
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