F・マリノス5連勝。「辛抱して刺す」
リアクションサッカーがハマる (2ページ目)
横浜は戦略プランを着々と遂行する。ボランチの中町公祐が際どいディフェンスで守備のフィルターになり、中澤佑二、パク・ジョンスのセンターバックが屈強さを顕示。ボールは持たれても、相手の攻撃を吸収し、決定的瞬間をほとんど作らせない。
もっとも、マリノスも攻撃は単発だった。DFとFWラインの距離は遠く、可能性の低いロングボールを蹴り込み、前線のウーゴ・ビエイラ、齋藤学、マルティノスの3人のキープやスピードに託すしかない。
しかし後半になって、「辛抱」をベースにした戦い方がはまる。
59分、相手の攻撃をしのいだ後、中澤が懸命に入れたくさびのパスを、センターサークル近くでウーゴ・ビエイラが反転。マーカーと入れ替わって前を向いてボールを運び、左サイドを走るマルティノスにパスする。マルティノスは齋藤とクロスしながらインサイドに切れ込み、右足を一閃(いっせん)した。
「後半は必ずチャンスがくると思って、それを見極められた」
マルティノスはそう洩らしているが、貴重な先制点になった。
「後半、いい流れで入ったが、ミスからの失点で流れを失った。マリノスの試合巧者ぶりが......」(大宮の伊藤彰監督)
2 / 4