再開されるJリーグ。今季、福田正博が
高く評価する外国人選手は誰か (2ページ目)
鹿島のゴールマウスを長く守ってきた曽ヶ端準は、今季で37歳。昨シーズンの終盤はJリーグチャンピオンシップ、クラブワールドカップなど短期決戦でいい働きを見せたものの、「シーズンを通してのベストパフォーマンス」という点での信頼は揺らいでいた。それだけに、鹿島の連覇には安定感のあるGK獲得が課題であったが、クォン・スンテが3年連続Kリーグ・ベスト11の実力を存分に発揮し、チームの期待に応えている。
しかも、クォン・スンテは日本語の勉強にも熱心だと聞いている。植田直通、昌子源を中心とするDF陣とのコミュニケーションは、これからさらに深まっていくだろう。シーズンが進むにつれて、鹿島の守備はさらに強固になっていくはずだ。
鹿島のほかにも、川崎フロンターレのチョン・ソンリョン、ヴィッセル神戸のキム・スンギュ、セレッソ大阪のキム・ジンヒョン、コンサドーレ札幌ク・ソニユンという4チームが韓国人GKにゴールマウスを任せている。J1の18クラブのうち5チームが韓国人GKを守護神に起用しているのは、彼らが体格に優れ、技術力も高いことが理由にある。
GKは勝敗を大きく左右するポジションなだけに、Jクラブが実力のある選手を欲するのは当然なこと。韓国のGKのレベルは、ひと昔前は決して高くはなかったが、韓国サッカー界が一丸となって強化してきたことで優秀なGKを次々と輩出するようになったのだ。
逆の見方をすれば、身長が高くて当たりに強く、技術力のすぐれた日本人GKの絶対数が足りていないことの表れでもある。今後の日本サッカー界の発展を考えると、韓国人GKの力に頼るばかりではなく、優秀な日本人GKを育成できるシステム作りに取り組まなければいけない。
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