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J2ベルマーレのスポンサーに
戻ってきた「フジタ」の偉大なる過去 (5ページ目)

  • 川端康生●文 text&photo by Kawabata Yasuo

 しかしその後、1980年代が進むにつれて(読売、日産が台頭した時代)、フジタの勢いに陰りが見え始める。1986年=8位、1987年=9位......。そして1989-1990年シーズン(秋春制)に12チーム中11位となり、ついに2部に降格してしまうのだ。

 このタイミングがフジタ、そしてベルマーレにとっては大きな意味を持つことになった。折しも日本サッカー界にプロ化の機運が高まり......。そう、Jリーグ発足が近づいていたまさにそのとき、フジタは低迷期に落ちてしまったのである。

 結果、『オリジナル10()』から落選。創設年からのJリーグ入りを逃すことになった。
※オリジナル10=1992年のJリーグ発足時に加盟した10クラブを指す通称。

「11番目のJリーグ」が合言葉だった。Jリーグが発足し、日本中にサッカーブームが巻き起こった1993年、『オリジナル10』から漏れたベルマーレ(この年から改称)は2部リーグにあたるJFL1部(当時は「J1」と呼ばれていた)を戦っていたのだった。

 監督は古前田。中心選手は、野口幸司、名塚善寛、名良橋晃、岩本輝雄......。黄金時代を知る監督のもと、若きタレントたちへと世代交代したチームは、このときすでに「湘南の暴れん坊」だった。このシーズンわずか2敗で、昇格条件の「2位以内」を確定。そして翌年からのJリーグ入りを決めるのである。

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