今が旬の大型ストライカー。ガンバ長沢駿を日本代表の救世主に (2ページ目)
そして2点目は、技ありの左足シュート。本人は「本当は右足で合わせようと思った」と振り返るが、「走り込んだときにタイミングが合わず、ミートすることだけを意識して左足で合わせた」。コースまで狙ったわけではないとはいうが、右サイドからのクロスに対して体を開くようにして左足で合わせ、逆サイドのサイドネットに「うまく流し込めた」。
シュートのうまさもさることながら、いずれのゴールにも共通するのは、相手DFのマークを外す、オフ・ザ・ボールの動きのうまさ。ゴール前に走り込むときに、一度相手センターバックの背後に隠れ、相手に自分を見失わせてから、先にボールに触れるポジション、すなわち相手センターバックの前に入り込む。そんな巧みなステップワークで、柏の若いセンターバックコンビを手玉に取った。長沢が会心の笑顔で語る。
「DFが(自分のことを)見えていないタイミングで(ゴール前に)入っていく。相手との駆け引きで勝てた」
ジュニアユースからユースと、清水エスパルスのアカデミー(育成組織)で育った長沢は、当時から長身ストライカーとして広く知られる存在だった。現在の日本代表で言えば、MF香川真司(ドルトムント/ドイツ)と同学年で、年代別日本代表の経験も持っている。
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