「みんなでバチバチ」守る、
ガンバの変則システムはハマるとすごい!
予見や推測どおりに事は運ばない――。サッカーの醍醐味を改めて思い知らされた一戦だった。
当然ながら、取材に赴く際には、あらかじめ書こうとするテーマを携えている。J1開幕第2戦「柏レイソルvs.ガンバ大阪」では、ふたつのテーマを事前に用意していた。ガンバ大阪の攻撃を引っ張ったのは「キレキレ」のアデミウソン ひとつは「柏のブラジル人トリオ」について。FWクリスティアーノとFWディエゴ・オリヴェイラという強力コンビに、ベガルタ仙台から加入したFWハモン・ロペスが融合することで、いかなる化学反応が起きるのか。その可能性について言及できれば、と考えていた。
もうひとつは「今季のG大阪は本当に大丈夫なのか?」というネガティブな内容。開幕戦でヴァンフォーレ甲府に苦戦(1-1)し、3日前のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)では韓国の済州(チェジュ)ユナイテッドに1-4と完敗を喫している。
そもそも目立った補強がなかった今シーズン、G大阪は開幕前から不安要素を抱えていたと思っていたし、前述の2試合を見るかぎり、やはり苦しいシーズンになるのではないかと感じていた。だから、開幕戦でサガン鳥栖を下したこの柏との一戦で、早くも危機的状況に陥るかもしれない。そんなシナリオを思い描いていたのだ。
1 / 5