「みんなでバチバチ」守る、
ガンバの変則システムはハマるとすごい! (2ページ目)
ところが、こちらの思惑はあっさりと打ち砕かれる。まずひとつ目のテーマに関しては、故障を抱えていたハモン・ロペスが大事を取ってベンチ入りせず、試合前に却下。ふたつ目のテーマについても、開始7分、完璧に左サイドを崩して生まれたFW長沢駿のゴールを見た瞬間、早々に破棄することを余儀なくされてしまった。
この日のG大阪は、済州戦で機能しなかった3バックをふたたび採用。ファビオ、金正也(キム・ジョンヤ)、三浦弦太が最終ラインに入り、両ワイドに藤春廣輝と初瀬亮、中盤のアンカーの位置に遠藤保仁、その一列前に今野泰幸と倉田秋、2トップにアデミウソンと長沢を配置した3-1-4-2が基本布陣だった。
もっとも「すごい変則だった」と今野が明かしたように、状況に応じてその形はさまざまに変化した。時に4-3-1-2でもあったし、4-4-2にも5-3-2にもなった。そして、この変則システムが導いたのは、臨機応変な守備対応だ。前から奪い取ることもできれば、後方でしっかりとしのぐこともできる。この対応力の高さこそが、G大阪が勝利を手にした最大の要因だっただろう。
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