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札幌の異能ストライカー、都倉賢。
三度目のJ1で31歳が大暴れの予感 (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Masashi Hara/Getty Images

 ところが、ここで再びJ1の壁に阻まれてしまう。神戸在籍4年のうち3年をJ1でプレーしたが、トータルで12ゴールという結果しか残せなかった。

 その後、2014年にJ2の札幌へ移籍。コンスタントにふた桁ゴールを重ね、昨季は再ブレイクと言っていい数字も残したが、そんな都倉も今年6月には31歳になる。一般論で言えば、全盛期は過ぎた。もはやJ2での経験をステップに、J1での活躍を期待する対象ではないのかもしれない。

 とはいえ、これだけの能力はやはり簡単には見限れない。

 昨季の都倉は得点のバリエーションが増え、ストライカーとしてひと皮むけたように見える。持ち前のパワーだけに頼らず、巧みにゴールを陥れる術を身につけたことが、ゴール量産につながった。相手DFから見て的が絞りづらくなったことで、持ち前のフィジカルの強さもより有効に生かせるのではないだろうか。

 振り返れば、中山雅史(当時ジュビロ磐田)が前年からゴール数を倍増させ、27試合出場36ゴールという驚異的な数字を残したのは1998年のこと。当時の中山は、奇しくも今年の都倉と同じ31歳だった。

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