明暗分けた優勝候補。青森山田は苦杯をなめた東福岡を教訓にできるか (5ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 だからこそ、黒田監督は自らに言い聞かせるように語る。

「ここまで来たら、相手(がどこか)は問題ではない。昨年涙を流した準決勝でリベンジできるように目標を切り替えて、(優勝に向かって)ブレずにやりたい」

 住永もまた、「(東福岡の敗退は)トーナメントの怖さ。何が起こるかわからないということを教えてもらった」と言い、こう続ける。

「東海大仰星はここまで勝ち上がってきてノッている。東福岡に勝っているのだから強みもあると思うが、それを出させず、自分たちのサッカーをやることを徹底しないと。青森山田(を相手)には何もできないと思わせるくらい試合の入りからやっていきたいし、やらないといけない」

 残酷なまでに明暗分かれた、ふたつの優勝候補。ライバルの敗退を教訓として胸に刻み、青森山田は昨年悔し涙にくれた舞台、準決勝に臨む。

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