福田正博のJリーグCS展望。
浦和は「本物のプレッシャー」に勝てるか (2ページ目)
一方の鹿島は、夏場に石井正忠監督の辞任騒動(最終的に続投)があって以降、1stステージで見せた勢いが完全に消えてしまい、4連敗で2ndステージを終えた。だが、今シーズンの川崎Fとの直接対決を振り返ると、勝ち目も見えてくる。
2ndステージの第16節では、川崎Fに敗れたとはいえ、試合内容は完全に鹿島が圧倒していた。鹿島の2ndステージの戦いを象徴するように、「あとはゴールを決めるだけ」というところを決め切れずに0-1で敗れたが、序盤から何度もチャンスを作り出していた。
鹿島のファイナル進出へ、カギを握っている選手は金崎夢生だ。1stステージは8得点をあげてステージ優勝の原動力になったが、2ndステージはわずか2得点。川崎Fの風間八宏監督はゲームプランを修正してくるだろうが、それに対応して金崎が復活のゴールを決められるか否かが「一発勝負」の勝敗を分けるポイントになりそうだ。
決勝で待ち受ける浦和にとっては、攻撃的なスタイルを志向している川崎Fよりも、形にこだわらず勝利に徹する「リアリスト」の鹿島のほうが戦いにくいかもしれない。ただ、どちらにしても浦和にとっての最大の敵は「プレッシャー」になるだろう。
2 / 3