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J2最下位のツエーゲン金沢。
横浜FC戦の勝ち点1に希望は見えたか (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Etsuo Hara/Getty Images

 しかし、今季J2の残留争いは大混戦。最終節を前に最下位の金沢は、21位のギラヴァンツ北九州とは勝ち点38で並んでおり(得失点差6の差で北九州が上位)、勝ち点40で20位のFC岐阜とも、わずかに勝ち点2の差しかない。最終節の結果次第では、最下位脱出はおろか、J2残留圏内に滑り込むことも可能なのである。

 経験豊富なベテランのFW山﨑雅人は「(横浜FC戦の)勝ち点1はポジティブに考えている。(勝てなかったことは)悔しいは悔しいが、グチグチ言っていても仕方がない」と、努めて気持ちを切り替える。

 実際、ここで得た勝ち点1の意味は決して小さくない。

 同じ第41節の試合で岐阜が敗れたため、岐阜との勝ち点差を3から2に縮めることができた。その結果、岐阜は最終節で勝利すれば自力でJ2残留を決められるが、負ければもちろん、引き分けに終わった場合でも、金沢が勝利すれば勝ち点では並び、得失点差によって金沢との順位が入れ替わる。最終節で岐阜に引き分けすら許されない状況を作ったことは大きい。

 森下監督は「(横浜FC戦で)勝ち点3が取れれば最高だったが、勝ち点1を取れたことはよかった」と言い、「展開次第では勝ち点1でもいいと、経験のある何人かの選手には伝えていた」と、納得の勝ち点確保だったことを明かす。そして指揮官は「ゲームとしてはいいゲームだった」と語り、選手を称えた。

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