J2最下位のツエーゲン金沢。横浜FC戦の勝ち点1に希望は見えたか

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Etsuo Hara/Getty Images

 J2最下位に沈むツエーゲン金沢にとっては、痛恨の引き分けだったに違いない。

 J2第41節、横浜FC戦。金沢は立ち上がりこそ、横浜FCに押し込まれたが、20分を過ぎたあたりから徐々に落ち着きを取り戻すと、その後は相手を上回る数のチャンスを作り出した。

 ハイライトは後半70分。MF熊谷アンドリューがMF嶺岸佳介とのパス交換で、右サイドからペナルティーエリア内に進入すると、相手DFに後ろから倒され、PKを得た。

 ところが、千載一遇のチャンスを任されたFW中美慶哉のPKは、無情にもGKに止められてしまう。結局、金沢は最後までゴールを奪うことができず、スコアレスドローに終わった。

ツエーゲン金沢はJ2に残留できるかツエーゲン金沢はJ2に残留できるか 最下位脱出のために、勝ち点3が欲しかった一戦。しかも、その可能性が十分あっただけに、何とももったいない試合だった。試合後、痛めている右足を引きずりながら、険しい表情で姿を現した熊谷が語る。

「こういう(勝ち切れない)試合が多い。これを勝ちに持っていけると、順位も上に持っていけるんだけど......。前までは運べるが、最後のところで崩し切れない。これが今の順位に反映している。簡単に変えられるところではないけど、どうにか改善しないといけない」

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