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レッズが忍ばせた戦略的武器。
ガンバを粉砕した「右の正三角形」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 一方で、G大阪対策というものも、浦和はしっかりと用意していた。昨年のチャンピオンシップ、天皇杯決勝を含め公式戦で4連敗中と、浦和はG大阪に負け続けてきた過去がある。何が原因で、どこを修正するべきか――。この日の浦和は、準備してきたものを完璧にピッチで体現していたと言えるだろう。

 攻め込みながらもミスからボールを奪われ、カウンターから失点するというのが、これまでのパターン。しかし、今回の対戦ではボールロストも少なく、たとえ奪われても素早いプレスとトランジションを実践し、カウンターからピンチを招く場面はほとんどなかった。

「そういったところは、今週のトレーニングでしっかりと準備をしてきた。大事なのは、自分たちが狙いとする戦い方を選手たちが規律を持って実行すること。今日の浦和レッズは規律という部分で、非常に高いレベルにあったと思う」

 ペトロヴィッチ監督も選手たちのパフォーマンスに賛辞を送るほどの出来だった。闘う意識で相手に勝り、チームとしての秩序も備わっていた浦和が快勝を収めたのは、ある意味で当然の成り行きだった。

 加えて浦和は、戦略的なたしかな武器も忍ばせていた。それはシャドーのMF武藤雄樹、ウイングバックのMF駒井善成、ストッパーのDF森脇良太による「右サイドの連携」だ。この日の4得点はすべて、右サイドが起点になって生まれたものである。

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