【恩田社長の600日】Jリーグクラブの仕事は
サッカーだけではない (2ページ目)
利用者さんの中には、肢体に障害がある方もいらっしゃるし、理解力が低下している方もいらっしゃいました。お元気な方から障害の程度が違う方まで、一緒にレクリエーションするのは、かなり難易度が高いと思います。
しかし、FC岐阜のスタッフは、大小さまざまなボールを用意したり、チーム対抗のゲームをしたり、苦労している利用者さんにはマンツーマンでついたりと、きちんと全員が参加する雰囲気を作り上げていました。そこにあるのは、みなさんの満面の笑顔でした。
施設のスタッフの方に話を聞いてみました。「利用者さんはFC岐阜さんが来てくれるのを楽しみにしている。スタジアムまでは行けないけど、テレビで応援している人もいる。今まではサッカーにまったく興味がなかったのに。自分たちもFC岐阜のスタッフを真似してやろうとするけど、うまくいかない。さすがです!」とお褒めの言葉をいただきました。
この高齢者訪問は、「キャラバン体操」と呼ばれるもので、何年も前から岐阜市より委託を受けて、継続して行なっている事業で、年間約200回開催しています。非常に有意義な活動だと思います。選手というキラーコンテンツを使わずとも、これだけのことができるのに驚きました。
私は、この活動の認知及び拡大こそが『FC岐阜』の価値を高めることに繋がると思い、自分自身も可能な限り参加し、クラブ運営上、重きを置くことを決意して、冒頭の発言に繋がっていくのでした。
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