新鋭・横浜創英は異色の「丁寧なサッカー」でインターハイ優勝を目指す

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

 7月27日から全国高校総合体育大会サッカー大会(インターハイ)が始まる。その出場権をかけ、全国屈指の激戦区・神奈川県を勝ち上がって優勝したのが、横浜創英高校だ。創部15年目のチームを指揮するのは宮澤崇史監督である。桐光学園高校出身で中村俊輔より1学年上だったが一緒にプレーし、現在の桐光学園の礎(いしずえ)を築いた世代だ。

中村俊輔とは今も連絡を取り合っているという横浜創英・宮澤崇史監督中村俊輔とは今も連絡を取り合っているという横浜創英・宮澤崇史監督 宮澤監督率いる横浜創英はインターハイ出場をかけた神奈川県2次予選準々決勝で桐蔭学園を、準決勝では関東プリンスリーグ所属で昨年のインターハイ、選手権出場の桐光学園を破ってインターハイ出場を決めた(神奈川県代表は2枠)。さらに決勝では慶応義塾を3-0で打ち破って優勝。強豪校をつぎつぎと撃破しての優勝だったが手応えは感じていたのだろうか。

「インターハイ予選前に関東大会県2次予選があって、湘南工大付や厚木北など強豪校に自分たちのスタイルで勝てたんです。それが今回戦ううえで、大きな自信になっていました。

 桐光戦は鈴木勝大監督が私と同級生だったものですから、相手はやりづらかったと思いますが、自分たちは失うものはないですからね。挑戦者として思い切り戦えたので、それが結果にも表れたんだと思います。

 慶応戦は桐光に勝ってインターハイの切符を手に入れていたので、ちょっと緩い雰囲気になっていたんです。でも、関東大会の準決勝で負けていたので、『おまえたち、同じ相手に2回負けるのか』と選手の気持ちを奮い立たせて、なんとか勝つことができました」

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