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王者アントラーズに逆転勝ち。
レッズが手にした「でかい1勝」

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 結果だけを見れば、浦和レッズが底力を見せた試合ということになるのだろう。

 年間勝ち点2位の鹿島アントラーズと、同3位の浦和が対戦したJ1セカンドステージ第5節。注目の上位対決は、浦和が2-1で逆転勝利を収めた。

激しくボールを奪い合って、ハイレベルな試合を披露したアントラーズとレッズ激しくボールを奪い合って、ハイレベルな試合を披露したアントラーズとレッズ 前半から鹿島に押し込まれ、後半に入ると60分に失点。完全に負け試合だった流れから、2点を奪って試合をひっくり返したのだから、浦和にとっては、大きな1勝である。

「最近、鹿島は点を取ったあとに集中が切れて失点することが多い。だから、点を取られたあとがチャンスだと思っていた」

 MF柏木陽介がそう振り返ったように、浦和は鹿島に先制を許しても、落ち着いて攻撃を進めることができていた。

「守備の組織を前半のように整えておけば、防げた失点だった」

 鹿島の石井正忠監督がそう言って嘆いたが、試合の流れや相手の傾向を見極めたうえで、鹿島の守備に生じた綻(ほころ)びを見逃さなかった浦和が一枚上手だった。

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