J1名門クラブが降格危機でハマる「引き分け・勝ち点1」のワナ

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 J1リーグの2ndステージが試練の夏場に突入した。チャンピオンシップ進出を狙うクラブ、降格圏からの脱出をはかるクラブと、18チームが置か れている状況は千差万別だが、ここから9月末までの体力の消耗が激しい試合をどう乗り切っていくかによって、秋以降の結果に大きな差が生まれることにな る。それだけに各チームともに監督がどういった采配をするのかが見どころだ。

 2ndステージの優勝争いは1stステージ優勝の鹿島、2位 の川崎、3位の浦和の3強を中心に回っていくだろう。2ndステージも最終節まで勝ち点1をめぐる熾烈な争いになることが予想される。そのため、最後に差 を生むのは、この夏場の試合で獲得した勝ち点になる可能性は高い。

 3強にとって大きなポイントになるのが、リオ五輪で主力選手を欠くことだ。鹿島からはCB植田直通、GK櫛引政敏、川崎からはMF大島僚太、原川力、浦和からはCB遠藤航とオーバーエイジ枠でFW興梠慎三が、7月19日の国内合宿からチームを離れている。

  7月21日にブラジルに向けて出発したリオ五輪代表は、7月30日(現地時間/以下同)に現地でブラジルU-23代表とテストマッチを行ない、8月4日に ナイジェリア、8月7日にコロンビア、8月10日にスウェーデンとグループリーグに臨む。グループリーグで2位以内に入れば、8月20日の決勝戦まで最大 でさらに3試合を戦う。

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