リオ五輪「選ばれなかった」このU-23選手がJ1で大暴れ (4ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 右サイドハーフや右サイドバックもこなすが、本職はボランチで、ダイナミックな"ボックス・トゥ・ボックス(自陣のペナルティーエリアから敵陣のペナルティーエリアまで広範囲にわたって仕事をする)"の大型ミッドフィールダーとして大成することが期待されている。

 橋本にチャンスが訪れたのは、今年4月の静岡合宿だった。ここで手倉森ジャパンに初めて選出されると、5月に行なわれた親善試合、ガーナ戦で先発出場。メンバー発表直前の、6月の南アフリカ戦でも途中出場を果たした。

 ボランチとしてのボール奪取力や推進力はもちろん、ユーティリティーな能力は、18人と少人数の五輪メンバーの構成においては重宝されると思われたが、今回選出されたボランチは、MF遠藤航(浦和レッズ)、MF大島僚太(川崎フロンターレ)、MF原川力(川崎フロンターレ)、MF井手口陽介(ガンバ大阪)。やはり最終予選を経験したことが重視されたようだ。

 J1で活躍しているU-23選手は、この3人だけではない。

 すでに昨季から浦和レッズでレギュラーの座をつかみ、「この夏注目」などと言っては失礼なMF関根貴大(21歳)はじめ、五輪代表立ち上げからのメンバーで、こちらも昨季、横浜F・マリノスでレギュラーの座を奪い取ったMF喜田拓也(21歳)。今はリハビリ中だが、ケガさえしていなければ間違いなく選出されていた川崎フロンターレのDF奈良竜樹(22歳)に、手倉森監督も最後までジョーカーとしての選出を悩んだに違いない、柏レイソルのスピードスターFW伊東純也(23歳)など、"託された"メンバーに勝るとも劣らない選手たちは少なくない。

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