コンサドーレ札幌のJ2首位は「まさか」じゃない。実を結んだ育成主義 (2ページ目)
コンサドーレは消化試合が1試合少ないにも関わらず、2位の松本山雅FCに勝ち点2差をつけ、13節終了時(5月15日)からの首位を守り続けている。昨季10位に終わったチームが、J2の首位をひた走る理由はどこにあるのか。
ユース監督からの叩き上げである四方田(よもだ)修平監督のもと、今季のコンサドーレが掲げるサッカーは「堅守速攻」。21試合でわずか15失点というJ2で最も強固な守備陣が踏ん張り、カウンターから、少ないチャンスを確実にゴールに繋げている。コンサドーレを取材して10年になるスポーツライターの斎藤宏則氏は、現在の好調の理由をこう分析する。
「今のチームは、2013年に当時の財前恵一監督が積極的に起用した若手選手が主力として活躍するようになったことに加え、前任のバルバリッチ監督が植えつけたハードプレスや守備の意識がうまく引き継がれています。そこにユース監督を務め、若手の特徴を熟知する四方田監督が選手をうまくはめ込んでいったことで、選手層がぐっと厚くなった。
ケガ人が出ても代わりに出てくる選手が遜色ない動きをするので、昨季までに見られた試合終盤での失点がなくなり勝負強さが加わりました。さらに、今年はシーズン前の選手の流出がなく、増川、外国人といったピンポイントの補強がうまくハマったのも好調の要因でしょう」
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