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宇佐美貴史のブンデス再挑戦を、
戦友・遠藤保仁はどう見ているか (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 牛島寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

 そんな宇佐美を頼もしそうに見つめる男の姿があった。遠藤保仁である。

「この3年間は、(宇佐美が改めて)海外に行く準備期間としてはちょうどよかったと思う」

 宇佐美が10代の頃から、ずっと間近で見てきた遠藤はそう語った。

「タカシは3年前、日本でやってきたことがドイツで通用せずに帰ってきた。でも、それ(その失敗)をその後の自分の成長にどうつなげるのか、もう一度海外に行くためには何をしなければならないのか、タカシはやるべきことがわかっていた。実際、それらを実現できなければ、うちでレギュラーになることもできないし、代表にも入れないし、(海外から)オファーもこないわけだから。

 例えば、(ガンバに復帰した宇佐美は)スプリントの回数が増えた。守備もちょっとずつできるようになった。そうして(海外から)オファーが届いて、また海外に挑戦できるようになった。それは、タカシが3年間で成長してきた証だと思う」

 この3年間、宇佐美は公式戦133試合に出場し、75ゴールを記録した(※Jリーグチャンピオンシップ、ゼロックススーパーカップを含む)。その中でプレーの幅も広がった。私生活でも子どもが生まれ、親としての責任感が芽生えた。同時に、10代の頃にはなかった気持ちの余裕も生まれた。

 19歳で海外に挑んだ前回は「不安もあった」と宇佐美は言うが、今回は満を持しての挑戦になる。3年間の成長を武器にして、はたしてドイツで輝きを見せることができるのだろうか。

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