サンフレッチェの敗戦に「世界との差」という結論づけは必要ない (4ページ目)
ただし、そうは言ってみるものの、では「広島はなぜ負けたのか」と問われれば、どちらに転ぶかわからなかった試合の敗因を探るのは難しい。
MF森﨑和幸は、「前半はうちのほうが決定機は多かったし、実際に試合をやっている感じとして、先に点を取れたのではないかと思う」と語り、リバープレートとの違いについて「最後(シュート)のクオリティー」を挙げつつも、こう続ける。
「でも、そこだけを理由にするのもどうか。どちらが勝ってもおかしくない試合内容で相手が勝ったということは、向こうのほうが力があったということだけど、その(勝敗を分けた)理由を見つけるのは難しい。それがわかれば日本代表も苦労していないと思う」
それでも、ひとつだけ確かなことがある。「世界」に対するコンプレックスは、早く拭い去るべきだということである。
森﨑和は、この敗戦について「勝ちにいっていたので、悔しさはある。今季J1で6敗しているが、それと同じ悔しさ」だと表現した。
リバープレートと互角に戦えたのだからと、負けて満足するわけでも、金星を逃したからと、いつも以上に悔しがるわけでもない。相手が南米王者だからと特別に構えるのではなく、いつも通りに準備し、試合に臨み、内容を判断する。この感覚が大事なのではないだろうか。
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