大凡戦に手応えあり。サンフレッチェが求めるのは「結果のみ」 (2ページ目)
退屈な展開なりにも、広島がもっと鋭いカウンターでも繰り出せれば、試合はもう少し締まった印象になったはずだが、DF千葉和彦が「奪ったボールをもっとつなげればよかった」と話したように、広島もまた、効果的な攻撃はごくわずか。2ゴールにしても、相手GKの拙いプレーに助けられたものだ。
客観的に見れば、試合中、試合後を問わず、スタンドからブーイングのひとつも起きて不思議のない試合だった。
とはいえ、現状を考えると、広島を責めることは難しい。
森保監督が、「チャンピオンシップでは、メンタル的にも、フィジカル的にも、厳しい戦いを2試合やってきた」と語ったように、広島はわずか5日前にJリーグチャンピオンシップでガンバ大阪を下し、J1優勝を決めたばかり。決戦に向けて高まり切った心身両面を一度休ませ、もう一度この大会へ向けて高めていくほどの、時間的余裕はなかったからだ。
「(優勝後の)イベントやパーティーなどもあってコンディション的に回復できず、あまりいい状態ではない」
指揮官がそう認めざるをえない状態の広島は、チャンピオンシップ第2戦から先発6人を入れ替え、中4日のクラブW杯開幕戦に臨むことになった。その結果、どんな試合になったかは前述したとおりだが、現状を考えれば、メンバーを大きく入れ替えながらもよく勝った。そう言っていい試合だっただろう。
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