大凡戦に手応えあり。サンフレッチェが求めるのは「結果のみ」
今年のクラブ世界一決定戦は、見るに堪えない大凡戦で幕を開けた。
3年ぶりの日本開催となったFIFAクラブワールドカップ(以下、クラブW杯)開幕戦。結果から言えば、今季J1王者にして、開催国代表のサンフレッチェ広島が、オセアニア代表のオークランドシティ(ニュージーランド)を2-0で下し、順当に勝ち上がった。広島の森保一監督が言うように、「(先制後に)落ち着いて試合を進め、相手に得点を与えずに追加点を取る、シーズン中と同じ試合展開で勝ち切ることができた」試合ではあった。
クラブW杯初戦、サンフレッチェ広島はニュージーランドのオークランドシティを2-0で退けた しかし、試合内容はというと、散々なものだった。広島は前半9分という早い時間に先制したこともあり、自陣でブロックを作って待ち受ける守備に徹したが、それに対してオークランドは無為に横パスを回し続けるのみ。オークランドがボールを保持していても何も起きないのだから、リードしている広島にとっては無理にボールを奪いにいく必要もなかった。
かくして試合は、オークランドが何の進展もない攻撃をひたすら続け、広島がただそれを眺めているだけの状態で時間だけが過ぎていった。オークランドのボール支配率が67%(前半は実に71%)に達しながら、枠内シュートがわずか1本に終わっていることからも、どれほど試合が退屈なものだったかがよくわかる。
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