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「人生ぶつかるJ3」の町田ゼルビア、心の消耗戦に勝ってJ2へ (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 日刊スポーツ/アフロ●写真 photo by Nikkan Sport /AFLO

「J3の仲間、戦友たちの代表として、今日は自分たちの戦い方を見せたかった」

 町田をJ2に引き上げた相馬監督は喜びを噛みしめながら、その心境を明かしている。

「J3は生半可なリーグではありません。仕事を抱えながらプレーしている選手たちが、試合になると、人生をぶつけてくる。ちょっとうまいだけの選手はひねられてしまう。自分たちはJ3という場で、一つになって戦うということを学びました。(昇格の分岐点と言える試合は)9月20日の(レノファ)山口戦で負けたことですね。あそこで後がない状況になって、チームとして一段上がった。J3という厳しいリーグを戦ってこそ、今日があったのだと思います」

 町田が3シーズン、J3(2013年はJFL)で過ごした代償は大きかったに違いない。しかし、それだけ心身が鍛えられていたのだろう。相馬監督の言葉は、来季J3に降格する大分へのメッセージにも聞こえた。

 では、町田に敗れた大分には何が起こっていたのか? かつてJ1でタイトルを取り、優勝争いをしたこともある彼らが逆さまに転落した理由とは――。
(続く)

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