2015.12.08

前年16位アビスパ福岡をJ1へ。選手も感服する「井原イズム」

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 J2”史上最強の3位”アビスパ福岡がJ1昇格プレーオフを勝ち抜き、2011年以来となるJ1復帰を決めた。

 最後の1枠を巡って、J1昇格プレーオフ決勝で対戦したのは、福岡とセレッソ大阪。試合は90分を終えて1-1の引き分けだったが、引き分けの場合はリーグ戦上位クラブが勝ち上がるという規定により、リーグ戦3位の福岡が4位のセレッソを退けた。

リーグ3位のチームで初めてJ1昇格プレーオフを勝ち抜いたアビスパ福岡 試合は序盤からセレッソがボールポゼッションで上回り、ペースを握った。後半15分には、FW玉田圭司のゴールでセレッソが先制。福岡は苦しい展開を強いられた。

 それでも、不思議と福岡の選手たちは落ち着いていた。試合はJ1昇格をかけた一発勝負。先制されたことで動揺や焦りが生まれても不思議はなかったが、徐々に試合のリズムをつかんでいく。MF末吉隼也が振り返る。

「1点を取られたけれど、その後、意外と相手が下がって受け身になったことでセカンドボールも拾えるようになった。特に左サイドを崩せていたし、これを続ければ点を取れると思った」

 そこにあったのは、リーグ戦3位のクラブが持つ優位性である。末吉が続ける。

「逆転しなければならないとなると、時間がなくなるにつれて焦りからミスも出る。でも1点取ればいい(引き分けでもいい)という状況は、心理的に影響したと思う」