J3レノファ山口、まさかの快進撃に山口県民が大熱狂! (3ページ目)
ただ、レノファにも課題はある。それは財政だ。山口県サッカー協会の小林訓二専務理事が説明する。
「J2昇格に備えて、今年6月にライセンスの申請をしました。取材ブースやトイレの増設など、ホームとなるスタジアムの改修も必要ですが、それ以前にクリアしなければいけないのが財政問題です。残念ながら、レノファは2期連続の赤字。3期連続赤字になると、ライセンスは失効となる。何としてでも、今季はクラブの経営を黒字にしないといけません」
そこで立ち上がったのが、サポーターをはじめとする山口県民だった。レノファのホームタウンのひとつ、山陽小野田市の小野田青年会議所が中心となって、「オレンジ8682」なるプロジェクトを立ち上げたのだ。これは、今年8月15日、山口維新百年記念公園陸上競技場であったレノファ山口vsFC琉球戦をチームカラーのオレンジ色で埋め尽くし、J3の観客動員記録8682人を塗り替えようというもの。プロジェクトリーダーの岡山怜二同会議所副理事長がこう話す。
「当日の観客は8474人で、記録更新はできませんでしたが、入場券の売上げ増などで、レノファの財政を支援できたと思っています。チケットを1000枚以上、宇部市が発祥のユニクロさんから安く譲ってもらったオレンジ色のTシャツを800枚以上売ることができました。こだわったのは入場券を1枚1枚、手売りしたこと。招待券をバラまいて動員記録をつくっても、一過性に終わるだけ。息の長いレノファサポーターになってもらうためには、身銭でチケットを買ってもらい、スタジアムに足を運んでもらうことが大切なんです」
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