柏・工藤壮人が語る「ACLはJリーグと何が違うのか」 (3ページ目)
「(2014年は)こうもゴールが入らないのか、というくらい入らなかったですねぇ」
工藤は小さく固まった泥を吐き出すように言った。
「バーやポストに当たって跳ね返るようなシュートも多かったです。シュートのポイントまでは入れていたんで、“入らないときは入らない典型”と割り切ってやっていましたけどね。(2013年は)打てば全部入る感じというのもありましたが、(2014年は)チーム全体としてラインを上げて押し込める時間帯も少なくて。その中で、(ナビスコカップを含め)シーズン二桁には乗せた(11得点)ので、悲観はしていません」
でも、と接続詞を入れてから、口内に残った泥を飲み込むようにして言葉を継いだ。
「点を取っているときよりも、点を取っていないときの方が、柏のサポーターの反応もダイレクトに伝わってくるものなんです。これでは受け入れられないんだな、と思いました。勉強になった1年でしたね」
生え抜き選手である工藤は、柏というチームと共に成長を遂げてきたと言える。
2010年、ルーキーながら10得点し、J2優勝に貢献。得点を挙げたら負けない「不敗伝説」は2013年5月まで続く。
2011年、7得点してJ1で優勝。クラブW杯ではオークランド・シティ戦でゴールし、準決勝に進出。
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