アギーレJの有力候補、鹿島・柴崎岳に唯一足りないモノ

  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

名波浩の視点

新たな指揮官としてハビエル・アギーレ氏を迎えた日本代表がまもなく始動する。今回は、その新チーム入りが期待される鹿島アントラーズのMF柴崎岳をピックアップ。アギーレジャパンの主力として活躍できる選手かどうか、解説者の名波浩氏に診断してもらった。

エスパルス戦の勝利に貢献した柴崎岳(右)。左はエスパルスのFW大前元紀。エスパルス戦の勝利に貢献した柴崎岳(右)。左はエスパルスのFW大前元紀。 柴崎岳が、新生・日本代表のメンバー入りする可能性は十分にあると思う。Jリーグ第21節の清水エスパルス戦(3-1でアントラーズが勝利)でも、その存在は目立っていた。90分間を通して、安定したプレイを披露。パスの配球はもちろんのこと、パスの受け手として顔を出すタイミング、それから、自分がおとりになって相手を引きつけて、味方のスペースを生み出す動きもよかった。

 ボランチでありながら、2列目の仕事もこなせるのも大きい。精度の高いパスと効果的な動き出しでチャンスに絡み、フィニッシャーとしての役割まで全うしている。それでいて、試合展開や時間帯によっては、そうした攻撃的な仕事を自重。全体のバランスを考えてプレイができる大人のメンタリティーを持っていて、代表に入っても何ら問題なくやれるだろう。

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著者プロフィール

  • 名波 浩

    名波 浩 (ななみ・ひろし)

    1972年11月28日生まれ。静岡県藤枝市出身。1995年、ジュビロ磐田に入団し一時代を築く。日本代表では10番を背負い初のW杯出場に貢献した。引退後は、ジュビロ磐田のアドバイザーを務めるとともに、テレビ朝日『やべっちF.C.』などサッカー解説者として活躍

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