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【高校サッカー選手権】注目の逸材は、優勝候補のキーマン5人 (2ページ目)

  • 粂田孝明(ストライカーDX編集部)●文 text by Kumeta Takaaki(STRIKER DX)
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 市立船橋の対抗馬となる東福岡の"核"は、U-18日本代表のFW木戸皓貴(きど・こうき/3年)だ。8月に左足を手術し、夏以降は戦列から離れていたが、地区予選の決勝でハットトリックを達成。完全復活を果たして、大会得点王候補と目されている。

 時に強引とも思えるドリブル突破を見せるが、常にゴールに向かっていくスタイルは、相手にとっては脅威。中盤を組み立てる、U-18日本代表の松田天馬(3年)や、センスのある阿部敬太(3年)らとのコンビネーションもよく、彼らと展開する攻撃もかなりの破壊力がある。

京都橘のFW小屋松知哉ら、今大会も注目のタレントが目白押し。京都橘のFW小屋松知哉ら、今大会も注目のタレントが目白押し。 得点王争いで言えば、忘れてはならない存在が、前回準優勝だった京都橘の得点源、FW小屋松知哉(3年)だ。前回大会では、ケガをしながらも5ゴールを挙げて得点王になった。ボールタッチごとにグイグイと加速するドリブルは迫力十分で、実力の高さはすでに証明済み。卒業後は名古屋グランパス入りが内定している。

 U-18日本代表メンバーとしても奮闘。2013年は国際大会も経験し、ひと回りもふた回りも大きくなった。特に磨きがかかったのは、周りを生かすプレイ。地区大会では、2トップでコンビを組むFW宮吉悠太(3年)、MF中野克哉(2年)、MF中山俊輝(3年)らと絶妙な連係を見せてゴールに迫り、毎試合得点を記録した。

 前回大会決勝でPK負けした悔しさを胸に練習を重ね、リベンジに燃えている小屋松。初戦(2回戦)の藤枝東(静岡県)戦を突破し、順調に勝ち上がることができれば、「小屋松の大会」になる可能性もある。

 最後のひとりは、サンフレッチェ広島入りが内定している、立正大淞南の高橋壮也。プレイスタイルは、まさにインテルの長友佑都を彷彿とさせる。豊富な運動量を武器に攻守に奮闘。積極的な攻撃参加から、決定機を演出する。

 サイドバックのみならず、MFもこなし、右利きだが、左足でも遜色のないキックが蹴れるため、左右両サイドをこなせる高橋。彼がサイドを引っかき回して相手を混乱させれば、チームに勝利をもたらすことができるだろう。

 ここに挙げた5人は、将来の日本代表入りも期待される面々。彼らがどんなプレイを見せるのか、楽しみだ。また、高校選手権では毎年、大会前には無名だった選手が、一気に頭角を現すことがある。そんな新たなヒーローの登場にも期待したい。

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