2013.12.27

昇格逃したV・長崎。主将の佐藤由紀彦が語る「戦いは終わらない」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 松岡健三郎/アフロ●写真 photo by AFLO

1976年5月11日、静岡県生まれ。高校卒業後、清水エスパルス入団。モンテディオ山形、FC東京、横浜F・マリノス、柏レイソル、ベガルタ仙台を経て、2009年からV・ファーレン長崎でプレイ 2013シーズン、V・ファーレン長崎が見せた戦いは、「快挙」と評していい。

 長崎はJFLから初めてJ2に昇格したばかりなのにもかかわらず、最終順位は6位と大健闘。一時は首位にも肉迫しており、間断のないプレッシングと鋭く剛直なカウンターは、J2の対戦相手から怖れられた。J1昇格プレイオフこそ、3位の京都サンガに引き分け、J1への道は断たれたが(引き分けの場合は、リーグ戦の順位が上のチームの勝利となる)、目覚ましい躍進を見せたと言えるだろう。

 台頭するクラブ、長崎にあって若い選手を盛り立てたのが、最年長選手の佐藤由紀彦(37歳)だった。

 佐藤は95年に清水商から清水エスパルスに入団、整った顔立ちで特に女性人気を博した。一時はその人気と活躍のギャップに苦しんでいたが、モンテディオ山形、FC東京など下部リーグで経験を積み、着々と地力を身につけていった。そして2003年から所属した横浜F・マリノスでJリーグ連覇を経験。清水に一度戻った後は、柏レイソルをJ1に引き上げる原動力となり、さらにベガルタ仙台でもプレイオフ進出に貢献している。

 そして2009年から長崎に所属し、2012シーズンにはクラブ悲願のJリーグ昇格を果たすなど、在籍は5年になる。

 2013シーズン、主将を務めた佐藤の貢献度は、数字には現れにくい。リーグ戦出場は3試合。しかも交代で終盤に数分間出場したのみで、シーズン総出場時間は20分にも満たない。