検証。Jリーグ20年を経て生まれた3つのトレンドとは?

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 今季も混戦となった2013年のJリーグ。広島が2連覇を達成したシーズンを、福田正博氏が振り返る。

1■優勝した広島が示した「日本らしさ」

 2013年のJ1は、大混戦を最後に広島が制し見事に優勝した。連覇はJリーグ史上4チーム目で、森保一監督が、横浜F・マリノスを率いた岡田武史監督以来となる連覇を達成した日本人監督となったことも素晴らしいと思う。

最終節までもつれた優勝争いを制したのは広島だった最終節までもつれた優勝争いを制したのは広島だった

 さらに、試合内容に関して、広島の特徴はファウルが少なく、フェアプレーを貫く点(※)。また、アクチュアルプレーイングタイム(実際の試合時間)が長い。そういうデータをしっかり残しながら優勝したことも、非常に評価に値する。
※Jリーグアウォーズで広島はフェアプレー賞(高円宮杯)を受賞。キャプテンの佐藤寿人もフェアプレー個人賞を受賞した。

 先日、ザッケローニ監督は、「いわゆる『ずる賢さ』が日本人にはない」と言っていたが、同時に、「それは日本の良さなのでは」とも話していた。サッカーというスポーツは、ときに戦術的ファウルが必要な局面もあるかもしれないが、ラフプレーがなく、ファウルが少ないことは、日本らしさの一面だと私も思う。

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