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サガン鳥栖・豊田陽平が語る「天皇杯で結果を出してW杯へ」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by GettyImages

 そして彼はこう続ける。

「W杯を、“ステップアップのため”とか、考えている選手もいるじゃないですか? でも、僕は誰よりも日本のために戦いたいんです。その誇りの方がずっと大事。そんな選手が一人くらいいてもいい、と思っています。たぶんこの感覚は、鳥栖に監督も含めてたくさん韓国人がいて、“お国のため”とか国家を意識させられることが多いからかもしれません。日本人としてW杯という大舞台に立ちたい、そう強く思っていますよ」

 豊田は毅然として言う。

 ブラジルW杯本大会、日本が試合を支配する時間はアジア予選よりも間違いなく少なくなる。劣勢の中でも相手DFにファーストディフェンスで圧力をかけ、攻撃においては巧みな駆け引きで“深み”を与え、さらにクロスに対して強さを見せる豊田は、日本FW陣では希有な存在と言えるだろう。しかも、彼は進化の過程にあるのだ。

 天皇杯、もし豊田が得点を量産してチームを高みに導くようなら、その功績は決して軽視すべきではない。


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