【Jリーグ】苦戦する昇格組。湘南、大分がJ1で生き残る方法 (3ページ目)
大分の場合は、FWに能力のある高松大樹と森島康仁がいる。彼らを生かすような崩しがどれだけできるかがポイント。いちばん効果的なのは、やはりクロスだろう。
なにしろ、ふたりとも、ゴール前に入っていくタイミングがいいし、ヘディングは強いし、体も強い。だから、クロスを跳ね返されたとしても再度クロス、再びクリアされてももう一度クロスと、クロスを繰り返せばいいと思う。高松と森島はペナルティーボックス内にいれば、何かを起こせる選手。PKの可能性もあるし、ふたりのよさを存分に生かすためにも、クロス攻撃に徹してもいいのではないだろうか。
何はともあれ、まだリーグは8試合を終えたばかり。湘南の曺監督も、大分の田坂和昭監督も、序盤戦の戦いを分析して、今後は臨機応変に対応していくと思う。
その中で、選手たちはJ1の雰囲気に慣れることが、まず大切。そして、チームとしていちばん大事なのは、先に点を取られないこと。アルビレックス新潟がぎりぎりのところでJ1に残留し、大宮アルディージャが無敗記録を続けているのも、相手に先に点を与えずに、自分たちが先制点を奪っているから。J1で生き残るためには、それが最大のポイントだ。
著者プロフィール
名波 浩 (ななみ・ひろし)
1972年11月28日生まれ。静岡県藤枝市出身。1995年、ジュビロ磐田に入団し一時代を築く。日本代表では10番を背負い初のW杯出場に貢献した。引退後は、ジュビロ磐田のアドバイザーを務めるとともに、テレビ朝日『やべっちF.C.』などサッカー解説者として活躍
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