【Jリーグ】「クレオ効果」に、柏の覇権奪回が見えた!? (2ページ目)
ネルシーニョ監督も「順応性、経験値が高い。ポストプレイヤーとして状況に応じてキープして周りを使いながら、自らもゴール前に入っていける」と、クレオの能力を高く評価する。
なかでも、その恩恵に授かっているのは2列目のMFだろう。柏のエースでもある、MFレアンドロ・ドミンゲスは「前線に身長の高い選手がいてくれると、自分としてはやりやすい」と言い、こう続ける。
「クレオは高さがあるだけでなく、頭もいい選手。足元の技術にも優れているので、自分がパスを出せばワンツーで返してくれたりして、連係もうまくいっている」
柏がJ1優勝を果たした一昨季、年間MVPを獲得したレアンドロ・ドミンゲスだが、今季も開幕早々、当時の活躍を思い出させるようなキレのいい動きを見せている。当然、彼自身のコンディションのよさもあるが、クレオとの好連係がそれを可能にするのだろう。
加えて、今季の柏に見られる「クレオ効果」は攻撃面だけではないと、レアンドロ・ドミンゲスは言う。
「クレオは前線から走り回って、みんなのために(相手選手の)マークについてくれる」
攻撃から守備に切り替わる際、サボることなく前線の選手が正しいポジションを取り、相手の攻撃を抑えていくのが柏の持ち味。そのために必要な役割を、地味ながらクレオは確実にこなしている。キャプテンのMF大谷秀和が口にした「(加入当初に比べ)運動量が増えてきた」という言葉は、クレオがチーム戦術にフィットしてきたことを物語る。
とはいえ、この新戦力はまだ実力のすべてを発揮していたわけではない。レアンドロ・ドミンゲスが語る。
「試合を重ねるごとに、クレオとの連係はもっとよくなる。(まだ開幕したばかりで)みんなの試合勘もこれから戻ってくるし、そうなればもっと連係も高まってくる。今まで以上の試合ができると思う」
また、ネルシーニョ監督も「クレオはまだベストではない。これからに期待している」と語っていたように、さらなる「クレオ効果」は十分に見込まれる。
それだけに、J1での覇権奪回、そして初のACL制覇を目指す柏にとっては、クレオのケガが重篤なものでないことを願うばかりだろう。
ネルシーニョ監督がずっと探し求め、ようやく手にした大型FW。クレオは柏に新たなタイトルをもたらす可能性を秘めている。
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