セルジオ越後「サッカー日本代表のワールドカップ優勝はともかく...今度こそベスト8を達成して花火をあげたい!」
セルジオ越後の「新・サッカー一蹴両断」(24)
アメリカで行なわれた抽選会に出席した森保監督 photo by AP/Aflo
ワールドカップのグループステージでの対戦相手が決まった日本代表。今大会で、これまではね返され続けてきた「ベスト16の壁」を破れるのか? 森保一監督と選手たちが目標に掲げる「優勝」の現実味は? ご意見番のセルジオ越後氏に、前回に続いて組み合わせの印象、大会の展望を聞いた。
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【モロッコよりブラジルのほうが戦いやすい】
日本のグループステージ3戦目の対戦相手は、ヨーロッパプレーオフB組(ウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニア)の勝者。アルバニア以外の3カ国のどこかになるだろう。そして、その3カ国のどこが出てきても弱くない。ポット4のプレーオフ組とはいえ、普段からワールドカップ予選、EURO(ヨーロッパ選手権)予選、ネーションズリーグと、レベルの高いヨーロッパの公式戦でもまれているわけだからね。FIFAランキングもあまり関係ない。
だから、グループFはオランダと日本とこのプレーオフ組の3カ国で1位、2位を争うことになる。
日本としては、初戦のオランダ戦で勝ち点1(引き分け)以上、2戦目のチュニジア戦で勝ち点3(勝利)を奪い、余裕を持った状態で3戦目に臨むのが理想だ。参加国の増えた今大会はグループ3位でも通過の可能性があるとはいえ、仮にも「優勝」を目指しているなら、「2位以上での通過」はクリアしてほしい。
いずれにしても決勝トーナメント進出は問題ないだろう。本番はそこから先だ。グループFを2位以内で突破すると、決勝トーナメント1回戦(ベスト32)はグループCの1位か2位との対戦になる。ブラジル、モロッコのどちらかだね。
個人的には、ブラジルのほうが戦いやすいと思う。10月の親善試合では日本が3-2で逆転勝ちしたとはいえ、ブラジルはベストメンバーではなかったし、レベルの低いアジアの日本に2連敗するわけにはいかないと、次は油断もしてくれないだろう。でも、それを差し引いても、今のブラジルはあまりよくない。国内でも期待されていないんだ。
タレント不足は深刻で、特にFWの切り札がいない。以前のネイマールのように、ひとりでチームを勝たせるスーパーな選手がいない。エースと言われるヴィニシウスにしても、レアル・マドリードで活躍できているのは中央にエムバペがどんと構えているからこそ。そもそも彼はストライカーではないからね。
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著者プロフィール

セルジオ越後 (せるじお・えちご)
サッカー評論家。1945年生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。17歳の時に名門コリンチャンスのテストに合格し、18歳の時にプロ契約を結び、MF、FWとして活躍した。「エラシコ」と呼ばれるフェイントを発案し、ブラジル代表の背番号10を背負った同僚のリベリーノに教えたことでも有名。1972年に日本リーグの藤和不動産(湘南ベルマーレの前身)から誘いを受け、27歳で来日。1978年から日本サッカー協会公認の「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、のべ60万人以上を指導した。H.C.日光アイスバックスのシニアディレクター。日本アンプティサッカー協会最高顧問。公式ホームページ【http://www.sergio-echigo.com】

