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サッカー日本代表ワールドカップメンバー入りは三笘薫や守田英正も危ない!? 福田正博が考察するチームの新陳代謝

  • text by Tsugane Ichiro

福田正博 フットボール原論

■サッカー日本代表は、年が明けて2026年になるといよいよW杯本番に向けて機運が高まっていく。6月のメンバーは誰になるのか? 福田正博氏が考察した。

>>前編「福田正博が感じたガーナ戦、ボリビア戦で存在感を発揮した選手」

【新陳代謝が顕著なボランチ】

 日本代表の2025年を振り返ると、新陳代謝という言葉が浮かぶ。

 9月から11月の強化試合6試合で、日本はブラジルに勝利し、開催国のメキシコとは引き分けたものの相手を押し込む試合ができた。収穫の多い6試合だったが、最大のポイントは主力メンバーだけで戦ったわけではないということだ。

サッカー日本代表のワールドカップ本番のメンバーはどんな顔ぶれになるのか photo by Nakashima Daisukeサッカー日本代表のワールドカップ本番のメンバーはどんな顔ぶれになるのか photo by Nakashima Daisukeこの記事に関連する写真を見る W杯アジア最終予選で主力だった選手が不在でも、その穴を感じさせないほど新たな選手が台頭し、日本代表という大きなグループ全体が底上げされた1年だったと思う。

 顕著なのがボランチだ。W杯予選までは遠藤航と守田英正が不動で、田中碧が控える構成だった。しかし、いまや佐野海舟が加わり、藤田譲瑠チマも成長。さらに鎌田大地が2列目からボランチにポジションを変えて活躍している。

 遠藤航の存在感は大きいが、仮に先発メンバーに名前がなくても不安を感じなくなってきた。また、守田に至っては故障の影響や自チームで出番が得られないこともあって、今年3月の代表活動を最後に招集が見送られているが、その不在を忘れてしまうほど新たな選手たちがボランチで結果を残してきた。

 もちろん、守田にしたらW杯を諦めたわけではないだろうし、日本代表にとっても守田が本来の輝きを取り戻すことは大きい。冬の移籍期間にクラブを変えるのか、チーム内でのヒエラルキーを覆す道を選ぶかは本人次第だが、コンディションを戻してもう一度メンバー争いに加わってもらいたい。

 同じことは三笘薫にも言えるかもしれない。9月の強化試合には出場したものの、その後はチームでも故障が影響して出場機会がない。それでも日本代表では中村敬斗が三笘不在を感じさせない働きをし、前田大然や相馬勇紀は、三笘とタイプは違うもののそれぞれの持ち味を発揮している。

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著者プロフィール

  • 福田正博

    福田正博 (ふくだ・まさひろ)

    1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。

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