サッカー日本代表ワールドカップメンバー入りは三笘薫や守田英正も危ない!? 福田正博が考察するチームの新陳代謝 (2ページ目)
【DFラインはどんな顔ぶれに?】
これまでの日本代表ならW杯予選の主力がふたりもいなければ、不安の声が挙がっていただろう。だが、いまやこの2選手だけでなく、DFラインまで含めるとW杯予選の主力がごっそり不在であっても、そうした声はほとんど聞かれない。
それは森保一監督が日本代表を「先発11人+交代選手」という小さなグループではなく、もっと大きなグループで強化してきたからだろう。だからこそ誰かが不在になってもチーム全体の戦い方がブレないで穴を感じにくいし、代わりに出た選手たちもしっかりと持ち味を発揮している。
森保監督のすごさは、主力選手を欠いた時にこそ発揮される。DFラインで言えば、冨安健洋、伊藤洋輝、高井幸大、町田浩樹といった実力ある選手たちが不在になっても、しっかりとDFラインを構築してきた。
渡辺剛、鈴木淳之介が頭角を現したのは収穫だったし、なにより左アキレス腱断裂の大ケガから今季復帰した谷口彰悟を招集したことはもっと評価されるべきだろう。
クレバーさ、ロングボール時のヘディングの強さ、さまざまなタイプのFWに対応できる経験値、そういうものを発揮できるフィジカルが戻ってきたことをアピールした谷口もさすがだが、Jリーグ、海外組にかかわらず日本選手たちの動向をつぶさに追っている森保監督だからこその招集だった。
谷口に限らず、故障やコンディション不良で日本代表から離れていた選手たちが戻ってきたら、彼らが不在の間に成長を遂げた渡辺や鈴木淳之介がいるなかで、誰をW杯メンバーに選ぶかで森保監督は頭を悩ませることになるはずだ。
実際、伊藤洋輝はブンデスリーガの戦線に戻ってきたし、高井幸大もトレーニングには復帰できるところまで戻っている。今季開幕戦で左膝前十字靭帯断裂した町田はリハビリ次第ではあるものの、冨安健洋はボールを蹴れるところまで回復しているという情報もある。
彼らがどういう選手でどんなプレーができるかなどの情報は、すでに森保監督にはインプットされているだけに、コンディションさえ万全なら3月の代表活動に招集しても不思議ではない。彼らのなかからひとりでもふたりでも戦線に戻ってきてくれたら、それだけで戦力は大幅な底上げになるので期待している。
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