サッカー日本代表、ガーナ戦で出色の働きを見せた佐野海舟は遠藤航&守田英正を上回る戦力になれるか (2ページ目)
今年6月以前に時間を巻き戻せば、前回のワールドカップ以降、日本のボランチは、遠藤航と守田英正のコンビが鉄板だった。彼らふたりがピッチにいるといないとでは、日本代表はまったく別のチームになってしまう。そう言っても、大げさではなかった。
彼らはチームに欠くべからざる存在だったのである。
しかしだからこそ、森保一監督はこのふたりを外せなかった、とも言える。
本来なら、ケガや出場停止などの事態に備え、たとえば、どちらか一方と新戦力を組ませるなどして、新たなオプションを模索してもよかったはずだが、結局、ワールドカップ最終予選で本大会出場が決まるまで、その作業はほとんど行なわれなかった。
ようやく訪れたその機会は、皮肉にも、遠藤と守田の離脱によってもたらされたものだ。
確かに、佐野のパフォーマンスは特筆に値する。現時点でそこにケチをつけるのは、重箱の隅をつつくようなことかもしれない。
しかしその一方で、遠藤と守田が継続的、かつ安定的に示し続けてきた、臨機応変なゲームメイクが相当な高水準にあったことも確かだ。
相手の出方や試合展開に応じて、柔軟に立ち位置を変え、周りを動かし、試合の流れを自らに呼び込む。彼らの打つ手は、実に多彩だった。
はたして佐野のパフォーマンスは、それをもしのぐものなのか。
正直なところ、比較は難しく、判断はしかねる。
佐野は現在、ドイツ・ブンデスリーガでプレーしているとはいえ、ナショナルチームでの国際経験について言えば、決して経験豊富な選手ではない。
同じことは、3バックの一角で評価を高めている、鈴木淳之介にも言えるだろう。ガーナはおろか、ブラジルにまで勝利したとはいえ、それはあくまでも親善試合。国と国との真剣勝負の場では、単純な実力評価では計りえない、さまざまなことが起こり得る。
これまでのワールドカップを振り返れば、結果にこだわり、割り切った戦いを選択してきたギリシャやコスタリカに、日本が痛い目にあってきたのは、その証左だ。
自分たちの得意な組手に持ち込めないとき、何ができるか。そうした戦いにこそ、日本の勝ち上がりのカギがある。過去の経験は、それを物語っている。
佐野がピッチ上で見せるはつらつとした動きは頼もしく、間違いなく楽しみな材料だ。
しかし、遠藤と守田の残像が、それで簡単に消し去られるわけではない。
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