サッカー日本代表の準備は順調か アメリカ遠征を現地解説の林陵平が総括 (3ページ目)
【4バックに収穫がなかった】
それとアメリカ戦では後半4枚(4バック)にしました。僕は4枚を試すのはすごく賛成ですし、やはり3バックと4バックの使い分けは、ワールドカップ本番では重要になってくるかなと感じています。
でも、これが全く収穫がなかった。ただ4枚にした、という感じでしたし、後ろの4人の人選も適材適所ではなかった。左SBに入った瀬古歩夢はもともとセンターバックですし、CBの荒木隼人も普段やっている3バックの真ん中と4バックの真ん中の守り方は全く違うものです。右CBは関根大輝でしたが、ここももともとSBの選手。右SBの望月も、基本的には所属のFC町田ゼルビアで3-4-2-1のウイングバックをやっている。
あとは4枚をやったけど、では4枚のトレーニングをしっかりしていたのかと言ったら、僕ははてなマークがつくと思うんです。ここのところずっと3枚でプレーしてきて、その前には4枚でやってたじゃないかと言う人もいると思うんですけど、3バックと4バックって全然違うし、4バックは本当にごまかしが利かないんですよ。
それなので、4バックの仕組みが見えなかったところは......。これはもう終わったことなので、次にどうつなげていくかが大事ですね。でも、本当にもったいないゲームだったなと思います。
著者プロフィール
林 陵平 (はやし・りょうへい)
1986年9月8日生まれ。東京都八王子市出身。ジュニアからユースまで、東京ヴェルディの育成組織でプレーし、明治大学を経て2009年に東京ヴェルディ入り。レフティの大型FWとして活躍した。10年に柏レイソルに移籍し、11年にJ1優勝を経験。その後、モンテディオ山形、水戸ホーリーホック、再び東京Ⅴ、FC町田ゼルビア、ザスパクサツ群馬でプレーし、20年に現役を引退。Jリーグ通算300試合出場67得点。現役時代から海外サッカー通として知られ、メディア出演多数。現在はプレミアリーグからJリーグまで幅広く解説を務め、トップランナーとして活躍中。
【画像・布陣】サッカー日本代表2026年ワールドカップのメンバー予想(フォーメーション)
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