【欧州サッカー】ファビオ・カンナヴァーロは身長176cmでも無双 涼しい顔で「1対1」「空中戦」を制した
世界に魔法をかけたフットボール・ヒーローズ
【第31回】ファビオ・カンナヴァーロ(イタリア)
サッカーシーンには突如として、たったひとつのプレーでファンの心を鷲掴みにする選手が現れる。選ばれし者にしかできない「魔法をかけた」瞬間だ。世界を魅了した古今東西のフットボール・ヒーローたちを、『ワールドサッカーダイジェスト』初代編集長の粕谷秀樹氏が紹介する。
第31回目はセリエAを代表するディフェンダーを取り上げる。パルマやユベントスで活躍し、2006年にはバロンドールも受賞したファビオ・カンナヴァーロだ。176cmという高くない身長なのに、なぜ彼は列強のストライカーから涼しげにボールを奪うことができたのか。
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ファビオ・カンナヴァーロ/1973年9月13日生まれ、イタリア・ナポリ出身 photo by AFLOこの記事に関連する写真を見る 1980年代後期から15年間ほど、イタリア「セリエA」は世界を席巻した。
ミシェル・プラティニ(ユベントス/1982年〜1987年)、ディエゴ・マラドーナ(ナポリ/1984年〜1991年)、マルコ・ファン・バステン(ミラン/1987年〜1993年)、ロベルト・バッジョ(フィオレンティーナ/1985年〜1990年、ユベントス/1990年〜1995年、ミラン/1995年〜1997年、ボローニャ/1997年〜1998年、インテル/1998年〜2000年)、ジネディーヌ・ジダン(ユベントス/1996年〜2001年)......。
ファンタジスタと言われた選手たちの一挙手一投足に、フットボールファンは酔いしれた。
また、守備にアートを求めてきた国でもある。ガエターノ・シレア、ピエトロ・ヴィエルコウッド、フランコ・バレージ、パオロ・マルディーニ、アレッサンドロ・ネスタなど、歴史を彩る名DFも枚挙に暇(いとま)がない。
ファビオ・カンナヴァーロも凄腕だった。
ただ、近代フットボールに照らし合せると、ある一部分が欠けていた。フィルジル・ファン・ダイク、アレッサンドロ・バストーニ、ウィリアム・サリバなど、直近3〜4シーズンに光り輝くセンターバックは総じて身長190cmを超える。一方、カンナヴァーロは176cmしかなかった。
それでも、空中戦では負けなかった。天性のジャンプ力と、ボールの頂点を測る絶妙の観察力を武器に、クリスティアン・ヴィエリやガブリエル・バティストゥータといったストロングヘッダーとも、五分以上に渡り合っている。
著者プロフィール

粕谷秀樹 (かすや・ひでき)
1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年
、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、 海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム 、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出 版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン 社)など多数。
























