サッカー日本代表の準備は順調か アメリカ遠征を現地解説の林陵平が総括 (2ページ目)
【面子の差が出たアメリカ戦】
続くアメリカ戦に関して。僕自身もメキシコ戦の次の日に移動しましたが、5時間くらいかかりました。時差も+3時間あったので、9時くらいの飛行機に乗って5時間乗って14時になるところが、着いたら17時になっている。
つまり選手にとっては、中2日と言っても、この移動でもう一日潰れるようなものなので、やっぱり来年のワールドカップは結構大変だなと。
試合に関しては完全にターンオーバーをしたので、メキシコ戦とは違うものになりました。アメリカも日本も3-4-2-1でミラーゲームになりましたが、かなり厳しい結果と内容だったかなと思います。
まずターンオーバーに関してですが、ワールドカップ本大会に向けて日本代表の選手たちはもうメンバー入りのサバイバルレースになっているわけです。もちろん、競争をすることはすごく重要で、出場した選手たちがどれだけできるかという部分を見たかった面があるでしょう。
ただ、アメリカはMFクリスティン・プリシッチやタイラー・アダムス、後ろではDFティム・リームなど、軸になる選手がしっかり出場していた。そうなると日本としてはやはり面子の差はあったかなと感じました。ターンオーバーにもメリット・デメリットがあると思いますが、デメリットが出てしまった。なかなか収穫がないゲームになってしまいましたね。
このアメリカ戦では選手個人としては、鈴木唯人が前半の途中からボールを触り出して、「もっと見たいな」って思わせる選手でした。望月ヘンリー海輝は、彼の高さは存分に発揮できましたね。ポテンシャルがある選手なので、すごく楽しみだなと思いました。
ただ、現地で見ているとやはりアメリカ代表一人ひとりの能力も高かったですし、日本は即席みたいなチームだったので、簡単ではなかった。少し苦しいゲームにはなりましたよね。
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