サッカー日本代表海外組の今シーズンを福田正博が評価 最もインパクトを残したのは? (2ページ目)
【来季のプレーが楽しみな田中碧】
遠藤航はリバプールで優勝トロフィーを掲げたが、リーグ戦20試合出場のうち先発は1試合のみ。試合終盤から出場して試合を締める「クローザー」として、本職のボランチ以外にもセンターバックや右サイドバックとしてもプレーする難しいシーズンだった。
遠藤がまだまだスタメンでバリバリ働けるのは間違いない。リバプールに残留すれば今季と同じようにクローザーの役割を求められるはずだ。移籍する場合、実力、経験の面では引く手あまただが、考慮しなければいけないのは年齢になる。市場価値約16億円と言われる現在32歳の選手に対して、予算を割けるチームは限られてくるだろう。そのなかで今オフに遠藤がどういう決断を下すのか見守っていきたい。
プレミアリーグのひとつ下のカテゴリーであるチャンピオンシップで1位となって来季の昇格を決めたリーズで、攻守両面でチームの中心となっていたのが田中碧だ。
昨年9月にブンデスリーガ2部のデュッセルドルフから移籍し、チーム合流当初こそ途中出場だったが、10月からの全39試合のほぼすべてでスタメンを張り、チームの中心として攻守で貢献した。ゴール数も5と田中らしさを見せてくれた。来季はいよいよプレミアリーグでの挑戦。川崎フロンターレから海外移籍して4シーズンはすべて2部リーグでの戦いだった。来季はようやくたどり着いたトップリーグを堪能してもらいたい。
来季、田中がどんなプレーを見せてくれるか楽しみだが、もうひとりの日本代表MFにもプレミアリーグでプレーするチャンスが巡ってくることを期待している。それが守田英正だ。
ポルトガルのスポルティングではリーグ2連覇に貢献したが、今季は故障などが影響して先発と途中出場が半々だった。今年5月で30歳を迎えた守田にとって、3シーズンを過ごしたスポルティングから、次のステップを踏むにはちょうどいいタイミングなのではないかと思う。プレミアリーグへの移籍の噂もいくつかあるようなので、まとまることを期待している。
2 / 3