サッカー日本代表のインドネシア戦で4つのゴールが決まった技術&戦術的背景を林陵平が深掘り (2ページ目)
【日本代表の質の高さを示した前半の2ゴール】
35分のゴールシーンも、今回の日本代表がうまくいった点を表わすシーンでした。
サッカー日本代表はインドネシアに大勝。守田英正の立ち位置とプレーが効いた photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る 遠藤がボールを持って、守田と鎌田が相手の2ボランチの後ろに立ち位置を取った状況でした。あとは町田浩樹のポジショニングがよく、この時は左前にあがりました。これが遠藤の真横だとパスを受けても相手が邪魔になって、ゴール前へボールが入れられなかった。そこをさらにひとつ前のスペースへ入ったので、遠藤のパスを受けゴール前へ斜めのボールを入れることができました。
やはり3バックの選手が攻撃参加することによって、前線にはより人数をかけられます。町田からの斜めのボールを守田がヒールで鎌田に預けて、鎌田は前に運んだあとシュートも打てましたが、最善の選択肢を選んでクロス。小川航基が詰めていたところオウンゴールになったとはいえ、非常にいい形でした。
40分のゴールシーンは、これも鎌田が常にシャドーの位置に立ち続けるわけではなく、状況に応じて下りてボールをピックアップしにくるところからです。マーカーの背後をとった三笘薫に鎌田からのスルーパスが入り、クロスから南野拓実がゴール。
ここはファーサイドからニアサイドに入ってきた南野のスペースの見つけ方がよかったです。そしてトップスピードで入ってきながら、左足でインフロント気味のシュートをうまく決めた。現在の調子のよさ、技術の高さがわかるシーンでした。三笘の右足アウトサイドのクロスもよかったです。ドリブルを仕掛けながらも顔が上がっているので、南野が入ってきたのをしっかり見つけることができました。
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