サッカー五輪代表のメンバー選考問題、福田正博の見解は?「OA枠の人選」「久保建英は招集できるのか」 (4ページ目)
【久保建英を招集できるか否か】
パリ五輪でもOAの選手と融合する時間をつくれるかが、最大の課題になる。そこに日本サッカー協会のメダル獲得に向けた本気度が表われると思っている。そして、その本気度をはかるもうひとつの指針が、久保を招集できるか否かにあるだろう。
海外組は6月で契約が切り替わる。パリ五輪への招集をクラブに打診していても、選手が新シーズンに向けて移籍することになれば、交渉は移籍先のクラブと最初からやり直しになる難しさがある。
そうしたなかにあって、久保は年齢的にパリ五輪世代で、来季もレアル・ソシエダに残留することを表明している。交渉の窓口はわかりやすく、久保をその気にさせられるかどうかだ。
日本サッカー協会がしっかりしたプロセスを踏んで久保にアプローチしていけば、日の丸へのこだわりが強い久保だけに、パリ五輪のピッチに立つ可能性はあるのではないかと期待している。
日本サッカー協会が大岩監督をしっかりサポートし、メダル獲得のために最強メンバーを集める。それができれば、この夏は日本中がサッカーでふたたび盛り上がるはずだ。
著者プロフィール
福田正博 (ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。
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