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日本代表のストロングポイントはコロンビア戦で機能せず 三笘薫、伊東純也を活かせないのはなぜか (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

【日本代表の最大のウィークポイント】

 それ以上に大きな問題も目に留まった。日本サッカーが抱える根本的な問題と言ってもいい。

 この試合でセンターフォワード=4-2-3-1の1トップとして先発した町野修斗は、三笘以上にパス回しに絡むことができなかった。何をしていいのかわからず、試合に入り込めない感じだった。こう言っては何だが、身長は185センチあるものの、町野にはボールが収まる感じがしない。大迫勇也を100とすれば50程度しか可能性を感じない。その他の能力も特段高いわけではない。日本人のなかでは高いレベルに属するだろうが、コロンビアDFの前に立つと貧弱さは露呈する。

 ウルグアイ戦でスタメンを張った浅野拓磨も機能しなかった。こちらはスピード系なので、もともとボールが収まる可能性が低い。ビルドアップを重視した時の1トップとして、ハマり役には見えないのだ。

 ウルグアイ戦、コロンビア戦ともに交代出場した上田綺世も、総合力という点であるレベルに達していない選手であることが再確認された。ジャンプ力は魅力だが、布陣の頂点で攻撃の軸として機能する力はない。瞬間的な選手でしかないのだ。

 これは1トップの実力の問題と関連するが、CFが攻撃の中心にならない限り、森保監督が言う「ボールを握るサッカー」はできない。大迫はそうした意味で偉大な選手だったが、代表ではすっかり過去の人だ。代役は簡単には見つかりそうにない。日本サッカー最大のウィークポイントであることは明白だ。現状ではこの日、守備的MFとしてスタメン出場した鎌田大地を0トップ気味に使うしかない、とは筆者の見立てだ。

 一方、ウイングには人材がひしめいている。三笘、伊東は日本のストロングポイントであるし、堂安律もそれなりの能力を誇る。代表入りを狙う素材も多数目に留まる。日本はウイング天国と言われる時代になっている。だが三笘のところでも触れたが、チームとしてウイングを生かしきれる体制が取れていない。個人勝負に委ねようとしている。散発的なカウンターサッカーに陥る理由でもある。

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